高血圧とは

血圧とは、心臓から送り出された血液が血管(動脈)を内側から押す力のことです。
高血圧とは、血圧が常に高い状態のことをいいます。
血圧が高い状態が続くと、心臓と動脈に負担がかかり、脳卒中、心筋梗塞など命に係わる病気になる危険性が高まります。
健康診断等で血圧が高めと指摘された方は、生活習慣の見直しを中心に、薬物療法も併用し、血圧をコントロールしていく必要があります。

血圧の正常値 高血圧はいくつから

いわゆる「上の血圧」とは、収縮期血圧と言われ、心臓が収縮した際に全身に送り出された血液が動脈の壁を押す圧力のことです。
いわゆる「下の血圧」とは、拡張期血圧と言われ、心臓が拡張し、全身から血液が戻ってくる際に動脈の壁にかかる圧力のことです。
たとえば、収縮期血圧130・拡張期血圧80の場合、130/80と記載されることが多い為、130→上の血圧・80→下の血圧と言われる所以です。

高血圧の基準

収縮期血圧120~129かつ拡張期血圧80以下を正常高血圧としています。

分類血圧(mmHg)
正常血圧収縮期血圧120以下
かつ
拡張期血圧80以下
高血圧(医療機関受診時)収縮期血圧140以上
または
拡張期血圧90以上
高血圧(家庭血圧)収縮期血圧135以上
かつ
拡張期血圧85以上

高血圧の原因

・肥満
・運動不足
・喫煙
・塩分の過剰摂取
・過剰な飲酒
などの生活習慣が高血圧発症の原因となります。
また、遺伝的な要因で高血圧が発症しやすくなる場合もあります。
通常の高血圧の正式名称は「本態性高血圧」と言いますが、特殊な高血圧としてホルモン異常が原因で発症する高血圧があり、「二次性高血圧」と言います。

家庭での正しい血圧の測り方

・できれば一日に2回、朝晩に
・朝、起床して排尿後に、起床して1時間以内に測定
・家事や内服、食事をする前に
・測定前の禁煙、カフェイン接種は避けてください
・夜は就寝前に
・できれば背もたれ付の椅子に腰かけて、1~2分安静にしてから測定
・腕は心臓の高さに(テーブルなどの上に腕を置いて高さを調節する)

家庭血圧管理の目安

135/85mmHg未満(収縮期血圧135mmHg/拡張期血圧85mmHg未満)に下げましょう。
年齢や症状により125/75mmHg未満を目指した方が良い方もいます。

高血圧の症状

高血圧は、「サイレントキラー」と呼ばれることもあります。
その訳は、高血圧が発見された当初はほとんど自覚症状がないのですが、放置しておくと心臓に負担がかかるとともに動脈硬化が進行し、脳卒中、心筋梗塞などの致死的な病気の発症に至る危険性があるためです。

動脈硬化とは

血圧が常に高く、血管が張り詰めた状態が続くと、動脈の壁は次第に厚く硬くなり、しなやかさが失われてゆくことを動脈硬化と言います。
動脈硬化が進行すると、血管の内側の空間が狭くなってきます。
その結果、血液の流れが滞り全身の臓器の働きに支障をきたします。

動脈硬化が進展して発症する病気

動脈硬化が発症・進展する血管の部位によって、さまざまな合併症が生じてきます。
・心臓→狭心症、心筋梗塞
・脳→脳卒中(脳出血、脳梗塞)
・腎臓→慢性腎臓病、腎硬化症

高血圧の治療

高血圧の治療は、薬物療法(血圧を下げる薬=降圧剤の内服)を始める前に、生活改善の見直しが必要です。基本的な生活改善には以下の6個があります。

・塩分を控えめにする(減塩)
・野菜や果物を積極的に摂取しましょう
(カリウムを接種することでナトリウム(塩分)の対外への排出が増加します)
・太りすぎに注意・肥満の解消
(BMI(体重kg÷身長m÷身長m)25以下を目標にしましょう)
(例)60kg・160mの方の場合、60÷1.6÷1.6=BMI23.4
・適度な運動をしましょう
・飲酒は、ほどほどに
・ぜひとも禁煙にチャレンジ!!

高血圧と判断されたら、自覚症状がなくても、早めに生活習慣の改善に取り組みましょう。
生活習慣を改善しても、目標の血圧まで下がらない場合には、薬物療法の開始を検討します。

当院で治療を行うことができます。

高血圧は、初期症状で自覚症状が無いことが多く、気が付かないうちに進行していることが多いため定期的な健康診断の受診や少しの異変でも受診するなどの注意が必要です。また、重大が合併症を引き起こす前に予防・改善する必要が在ります。当院では内科の専門医もおりますので、塩分の多い外食が多い方や喫煙者の方、お酒の飲み過ぎなどが日常的にあり気になる症状がある場合には是非受診ください。

〒247-0006
神奈川県横浜市栄区笠間二丁目2番1号
GRAND SHIP 2F

JR京浜東北線 「大船駅」笠間口から徒歩1分