夜尿症とは

赤ちゃんの頃やお子さまが小さな頃はおねしょをしてしまうものです。おおよそ2歳ごろまでの子どもは毎日おねしょをしますが、成⻑するにつれてなくなっていきます。しかし、5歳以降で月1回以上のおねしょが3カ月以上続くものを「夜尿症」と言います。

夜尿症の原因

夜尿症の原因の多くは子どもの成⻑が未熟によることが多く、小さな頃からおねしょが続いている場合は、次のような原因が挙げられます。

① 膀胱の発達の遅れ

膀胱の成⻑が遅れると、寝ている間に作られる尿を溜めることができずおねしょをしてしまいます。

② 寝ている間に作られるおしっこが多い

寝ている間はホルモンの働きによりおしっこが作られる量が調整されますが、このホルモンの分泌が少ないとおしっこが多く作られてしまいます。

③ おしっこが溜まった時に目を覚ますことができない

大人であれば、おしっこが溜まると自然と目が覚めますが、子どもは眠りが深くおしっこが溜まっても目を覚ますことができない場合があります。

夜尿症は、これらどれか1つが原因というわけではなく複数の要因が重なっていることも多いです。

また、今までおねしょがなかったのに急におねしょをするようになった場合は、ストレスによるものだったり、疲れや体調不良から起こるものもあります。

特に小学校入学など環境の変化が起きる時はストレスがかかりますので、お子さまの悩みを聞いてあげるようにしましょう。

夜尿症の治療

夜尿症の改善は生活習慣の改善が基本となります。

  • 早寝早起きなど規則正しい生活をする
  • 水分、塩分の摂取量を調整する
  • 寝る前にトイレに必ず行く
  • 就寝時に体が冷えないようにする
  • 寝ている時にトイレに起こさない

これらを基本とし、必要に応じて寝ている間に作られるおしっこの量を調整する抗利尿ホルモン薬などを処方いたします。

ご家庭で気を付けること

① 治療の原則

  • 起こさない
  • 焦らない
  • 怒らない
  • 比べない
  • 褒める

夜尿症はお子さまの育て方やしつけの問題ではありません。
お子さまもおねしょをすることを恥ずかしく思ったり、悪いことをしているということを分かっていますので、叱ったりすると、焦る気持ちやストレスに繋がり治療の妨げになります。

子どもと一緒に治していく気持ちでサポートしてあげるためにも、おねしょがなかった日や寝る前にトイレに行けたりしたときには褒めてあげましょう。

② おねしょの有無や生活習慣の内容の記録をつける

夜尿症の治療には時間がかかります。
記録を参考にしながら診断、治療を進めることができますので、お子さまの夜尿症改善日記の感覚で記録を付けてください。

受診の目安

夜尿症の治療は年齢と頻度にもよりますが、小学校3年生以上でおねしょが週1回以上あれば一度受診してください。また小学年低学年でも週2〜3回以上おねしょがあればお気軽に当院までご相談ください。

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